2011/11/11
UN-GO 第5話 「メノンのパラドックス - Meno's paradox -」

新十郎は 『偉いのは、美しいのは、死んだ彼らだけだ。』 と言っていましたが、他人のために死んだり生きたりするのも愚かだと思いますけどね。
『探求の対象が何であるかを知っていなければ探求はできない。しかし、それを知っているならば既に答えは出ているので探求の必要はない。』
これをメノンのパラドックス、または探求のパラドックスと言うそうです。つまり、他人のために死んだ者でないと本当のことはわからないということ。
ただ英雄になりたくて死んだのかもしれないし、他人を死なせるくらいなら死んでやると思ったのかもしれません。どちらにせよその心意気は美しい。
だから生きてる者が偉いとか美しいとか言ったところでそれは単なる美談であり、死んだ者を語る行為そのものが愚かであるということなんでしょう。
英語で 「肖像」 は ポートレート【portrait】 と言いますが、肖像や似顔絵、人物像のほかに 似ているもの、生き写し という意味もあるんですね。
彫刻家の平戸葉子が彫像に込めた思い。結論だけ見れば島田白朗を陥れようとして人を殺してしまいましたが、その意思は作品にずっと残される。
そして殺人を犯した罪も消えない。まさに平戸葉子の生き写し。皮肉な話ですが、彼女が殺してなくてもいずれ誰かが殺してたような気もしますけどね。
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