物理的領域の因果的閉包性

【2016春】 TVアニメED5選

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◆ キズナイーバー 『はじまりの速度』 

絵コンテ・演出・作画監督・原画:渡邉祐記 総作画監督:米山舞 演出補佐:土田栄司
作詞:岡田麿里 作曲・編曲:ARCHITECT 歌:三月のパンタシア

本編では見られないような切ない表情をするところがいいですね。音に合わせて素早く切り替わるところも緩急があって気持ちいい。
歌詞を見てみると「はじまりの速度」は、人が出会ってからキズナが深まるまでの速度や、仲間だから感じる小さな変化といった意味。
そういった心の動きがあって知る速度みたいなものが画面から伝わってくるところがいい、主張が強いEDだと重たくなりますからね。


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◆ ハイスクール・フリート 『Ripple Effect』 

ディレクション・モーショングラフィックス:高山典子、小谷聖悟 総作画監督:中村直人 作画監督:奥田陽介
作詞・作曲・編曲:ZAQ 歌:春奈るな

「Ripple Effect」には波及(効果)や連鎖作用といった意味があるらしい。静かな波のようにゆっくり色付けされながら影響を与え合う。
そんな目に見えない心情を淡いタッチで綺麗に描いているところが好きです。俺色に染めてやんよという押し付けでなく自然な溶け合い。
一緒に生活していたら知らない間に仲良くなってた、みたいな友情以上百合未満の微妙な関係性を本編で拝ませてもらいたいものです。


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◆ 三者三葉 『ぐーちょきパレード』 

絵コンテ・演出:木村泰大 作画監督:嶋田和晃
作詞:前田甘露 作曲:Motokiyo 編曲:渡部チェル 歌:とりぷる♣ふぃーりんぐ

けいおんやきんモザに見られるようなPV風ED。上から俯瞰でとらえたシーンがいいですね、三つ葉やクローバーの主張が強いですが。
作品のテイストを活かしつつキャラをフィーチャーすることで2次元アイドルが誕生する。そうすることで声優さんが2.5次元アイドルにもなる。
ニコ生など先行して声優さんを売り込むケースが増えてきましたが、あくまでもキャラあっての声優さんだと思ってるので、順序が逆ですわ。


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◆ 文豪ストレイドッグス 『名前を呼ぶよ』 

絵コンテ・演出・作画監督:梅津泰臣 総作画監督:新井伸浩
作詞・作曲:PON 編曲・歌:ラックライフ

本の中身が風に飛ばされて散っていく、そして文字の消えた本もまた風に乗って散っていく。本の文字は記憶や思い出なんでしょうね。
僕のことを忘れても存在が消えてしまっても、名前を呼んでほしい。そうすれば君の中に僕は居続けられる。そんな感じの歌詞ですね。
歌詞の雰囲気に合わせるだけでなく、キャラの特性やクスっと笑えるような演出も盛り込まれていて、それが逆に叙情感を増しています。


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◆ 宇宙パトロールルル子 『Pipo Password』 

絵コンテ・演出:雨宮哲 イラスト:まご スチール:立川政吉 撮影監督:東西佑子
作詞:ボンジュール鈴木 作曲:TeddyLoid 歌:TeddyLoid feat. ボンジュール鈴木

ガッチャマンクラウズインサイトのOPに似たパネルを使った演出。どちらかと言うと曲調は違いますがフリクリのEDに近い雰囲気ですね。
パンキッシュな本編とは違い、ボーイ・ミーツ・ガールでいい話風に無理矢理終わらせてやろう感があるところが、作品らしさが出てて良い。
荻窪は都会らしくなく静かなところなので好きなんですが、その都会とのギャップが妙な歪みを起こしてるんじゃないかと思わせてくれます。


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