物理的領域の因果的閉包性

2020年夏アニメの総括


◆ Lapis Re:LiGHTs (ラピスリライツ)

主人公のティアラを 「けいおん!」に例えると姉の唯が卒業したあと軽音部に入部した平沢憂。
3人体制だった2年生の軽音部とは違い、6ユニット計20人が引き継いだ部活モノと考えれば、
特訓や練習描写の少なさ、キャラ同士の関係性を重視した描き方など、共通点が見えてくる。
3話ではバンプボールを中心に描きながらIV KLOREとの絡み、そしてラヴィとアシュレイの関係性。
4話はこの花は乙女の3人を中心に展開しながらティアラとカエデの関係性、そして姉妹愛の対比。
5話・6話は森の調査司令、Sadistic★Candyとすごろく、IV KLOREのガーネット加入とLiGHTsの絡み。
7話以降はLiGHTs結成と退学、そしてティアラ救出ミッションと全ユニットで魔獣退治&エリザの秘密。
終わってみれば全員集合からの大団円という王道展開ながら、姉と妹の関係を上手く組み込んでいた。



◆ デカダンス

先のない未来にどう立ち向かうのか?をサイボーグと素体、そしてゲームという要素を使って描いてみせた。
システムが作り出したゲームだからこそ、人間の姿で素朴で平和な日々を過ごしたいというタンカーたちと、
ゲームだからこそ限界までチャレンジしたいというギア(かの力)の欲求を描いた7話がとても良かった。
ただカブラギが都合よく助かったり、ジルを筆頭に援助してくれる人物?に恵まれすぎている所が今ひとつ。
ナツメも結局はカブラギをやる気にさせるための援助キャラに過ぎないのか?と思ってしまうと萎えてくる。
それならいっそのことミナトを悪キャラにして葬り去ってからシステムと最終決戦のほうが燃えた気がする。
GREAT PRETENDERもそうだが、悪役が悪役らしくないと盛り上がらない。超電磁砲1期を見習ってほしい。



◆ 彼女、お借りします

ヒロインたちを魅力的に見せるために主人公がクズ役を引き受けるヒロインキャラ萌えアニメ。
クズヤを受け入れられる人だけが楽しめる作品になっていて、限定的な見方になるしかなかった。
そもそもレンタル彼女を借りるくらいなら風俗行くためにがんばってバイトする大学生のほうが潔い。
彼女と性欲を両天秤に掛けたまま展開する今作より異種族レビュアーズを見たほうが普通に笑える。



◆ 放課後ていぼう日誌

きらら的なゆるふわ百合アニメとは違い、部長と大野先輩が保護者的な立ち位置で展開するところが特徴。
酒好きな先生が登場しなくても話が成立するので、そこに尺を使うならキャラをもっと掘り下げてほしかった。
でもそれを差し引いても主人公陽渚の成長を描く、という面では1話から筋が通っていたので心地よく見れた。
2期をやるなら見たいし、合宿や遠征といった形でもいいので別の場所で楽しむ彼女たちの日常も見てみたい。



◆ とある科学の超電磁砲3期

ドッペルゲンガーの真意を掴めた人がどれだけいるのかわかりませんが、本筋以外の話が面白かった。
大覇星祭の競技が行われる2話と3話、黒子と美山写影の17話、佐天さんとフレンダの19話と20話。
1期も佐天さんの14話と鉄装綴里の17話が好き。能力者の世界で努力する無能力者が好物なのだろう。
(ただし女性キャラに限る)



ラピライ・デカダン・かのかり以外は延期した作品だから実質夏アニメで最後まで見たのは3つだけ。
エグゼロスはエロ強めで作画もいまいち、宇崎ちゃんはメガネ声優がいまいち、GOHは言いたい事がない。
リゼロ2期と魔王学院はいつか時間があれば見るかもしれない。秋はどれだけ楽しませてくれるのかな?


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