物理的領域の因果的閉包性

日常 第24話 「桂馬の高上がり」



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けいま 【桂馬】
1間(けん)隔てた斜め前方の左右に飛び進める。成ると金将と同じ働きをする。

みおの姉 長野原よしの はなぜ 立花みさと に桂馬を渡したのか?
桂馬が成るには相手の陣地(手前3列目)まで到達しなければならない。
つまり 金将(長野原よしの) に3列目のところまで近づいてると言いたかったのでしょうか。
もしくは斜め前方の左右にしか動けないことから、左右の動きが足りないと言いたかったのか。


桂馬の高上がり 【けいまのたかあがり】
《将棋で、桂馬が進みすぎると歩に取られるところから》
考えないままに飛び出すと、弱いはずのものにもしてやられることのたとえ。また、不相応の高い地位につくことのたとえ。


少し深読みするとすれば、桂馬の高上がりのように考えなしに飛び込むと弱い者にやられてしまうぞという教訓か。
もしくはそれとは逆に、無心で飛び込まれると危うくやられてしまうところだったよと言いたかったのかもしれません。



● なのと中村先生、なのとはかせと阪本、笹原とみさと、笹原とみお、それぞれの距離に注目してみると面白い。

・ 身体的にも精神的にも距離があるなのと中村先生。
・ 身体的にはいつも近いが、精神的な距離を感じてしまう瞬間があるなのとはかせと阪本。
・ 身体的には身近に居ながら、精神的な距離は一向に近づけない笹原とみさと。
・ 身体的・精神的に遠くにありながら、不意に訪れた出会いによって距離を縮めたかに思えた笹原とみお。

将棋で重要なのは相手の駒との距離感です。近づきすぎるとすぐ負けるし、遠すぎても勝負になりませんよね。
今回はそんな微妙な距離感が上手く描けていたような気がします。もちろん剣道の間合いも同じようなものでしょうね。
そう考えると桂馬の意味は、何も考えずに飛び込むほうが相手の不意を付くことが出来ると解釈したほうがいいのかも。

天才剣士の思考を理解するのは難しそうですが、人の距離も心の距離も近いようで遠いし、遠いようで近いもの。
それは偶然にも 人と空の距離 に比例してる気がします。笹原みたいに 天が味方する日 を待つしかないんでしょうね。

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