物理的領域の因果的閉包性

花咲くいろは 第12話 「仇も情けも我が身より出る」

闇夜の灯火 【やみよのともしび】
・ 闇夜で困っているときに、提灯などの明かりに出会うことから、困りきっているときに、頼りなるものに巡り合う事。
  また、待ち望んでいたことが実現することのたとえ。


自分が困っているときには他人の笑顔や幸せをうらやむものです。しかし花は他人を恨むより先に自分が突っ走ってしまう。だから他人の気持ちを知る余裕がない。
今回は喜翆荘を想う気持ちと孝ちゃんを想う気持ちは一緒だと五十嵐波子が気付かせてくれました。孝ちゃんの幸せを第一に考え努力している姿はまさに花そのものですよね。
その反面、民子はとても他人を気にします。徹はどういう気持ちで花はどうなのか?他人を気にしすぎるあまり自分を出せないでいる部分が花とは対照的です。
花に対して自分を出せないのは孝ちゃんも母の皐月も同じです。でも困っているときに頼りになる人になかなか出会えなかったり思い通りにならないのはなぜでしょうか?



仇も情けも我が身より出る 【あだもなさけもわがみよりでる】
・ 周りの人から憎まれるのも、可愛がられるのも、すべて自分の心がけや行いによるということ。


誰かを必死に想っていても、それが相手に伝わらなければただの片想いです。また五十嵐波子のように想いを伝えても、受け入られなければそれも片想いです。
ではなぜ花だけが見守られ報われているのか?それはずっと変わらない素直さや主義主張を持っているからでしょうね。つまりはこれまでの積み重ねを評価されている。
例えば 『今、好き。』 と 『ずっと、好き。』 の違い、経営コンサルタント川尻崇子の 『斬新な発想』 と 女将の 『変わらない信念』 の違いと同じです。
今だけの心がけや行いではなくて、ずっと変わらない心がけや行い。それがおもてなしの心につながるんでしょうね。恋も仕事もそして人も積み重ねが大事だということでしょう。

そこまでしてくれるなら、そこまで努力しているならなんとかしてあげたい。親思う心に勝る親心、見てないふりしてちゃんと親もそして周りの人も見てくれている。
優しい灯りに包まれて光るぼんぼりのように、人も心もつながっている様子がとても綺麗に描かれていて心が和みました。ぼんぼるのも悪くないな、そう思わせてくれるいい話でしたね。

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