物理的領域の因果的閉包性

C3 -シーキューブ- 第4話 「夜には母親と抱き枕を」




バカテスで特徴的な表現といえば 「水玉模様の影」 ですが、この作品では 「和紙のような質感の空」 ですよね。
「百花繚乱サムライガールズ」 の背景と少し似ています。ただすべてその空かというと違うんですね、シーンによって使い分けされています。
たぶんキャラ本体を引き立たせるための演出なんだと思っていますが、背景の違いだけに注目して見てみるのも面白いんじゃないでしょうか。

また今回はそれとは別に 「同系色の色使い」 が気になった部分でした。とくに特徴的だったのが春亮がフィアをなだめるシーン。


c304-2.jpg

フィアの髪が水色なのに春亮は濃い水色のTシャツを着ています。そして後ろの障子部分は濃い青、春亮の目の色も濃い青です。
アニメのワンシーンでこれだけ青の同系色を多用することはあまりないことですね。ちなみに第1話の春亮のTシャツは緑色でした。



c304-1.jpg

そして2カット前に戻ってみると、座布団が紺色。これも濃い青なんですね。右上の日差しが入り込んだ部分も青っぽく表現されています。
ではなぜこれだけ同系色を多用しているのか?それはハイビジョンテレビやブルーレイの普及によって解像度が上がったからでしょうね。
解像度とは画像の密度(ドット数の割合)のこと。高解像度が可能になることで色の明度で見せることが出来るようになったんだと思います。

家の中や教室などでよく見られるホコリも大沼監督がefシリーズから好んで使っている表現ですが、これも高解像度を意識してのことです。
バカテスではパステル調の色使いがカラフルでしたね。この作品では材質や質感、色味や明度で見せる演出や描写が多いような気がします。
これから見ていくうちに表現の意図が少しでも理解出来るようになれば、今よりさらに楽しめるんじゃないかと思っています。刮目したいですね。

関連記事
コメント : 0
トラックバック : 0

コメント