物理的領域の因果的閉包性

クセになる?おすすめのマニアック作品


・ つよきす Cool×Sweet(2006年7月1日放送)

恋愛アドベンチャーゲーム「つよきす」原作のドタバタコメディ作品。制作はトライネットとスタジオ雲雀の共同制作。監督は「HAND MAID メイ」「まぶらほ」の木村真一郎さん。なんの脈略もなく差し込まれるツインテール専用ジャンボピーナッツバターの宣伝、通常のアイキャッチとは別に用意されているキャラ紹介アイキャッチ。例えば2話なら演劇を宣伝するため主人公が学校に持ち込むのが懐かしのMD・CDラジカセ、生徒会主催の制服祭がただのコスプレイベント、リーゼントのカツラをかぶった暴走族がいきなり現れ風紀委員長がパンチラしながら撃退。文字だけではなんのことやらさっぱりだと思いますが、びっくりするくらい文字通りの展開が繰り広げられる。低予算感のある映像なのに構図や見せ方は真面目にやっているのでついつい見てしまうネタ要素満載のアニメ。


・ くじびき♥アンバランス(2006年10月6日放送)

2004年に発売された全3巻のOVAではなく水島努監督のTVアニメ。名目上は2期ですが、声優も制作会社も違うので2作目と呼ぶほうが正しい。1話冒頭に登場するレトロなルーレット自販機、妙にリアリティのあるそば茹で描写、美味しそうな鴨せいろとかやくご飯のセット、もりそばしか注文しない主人公、そばを注文せず定食ばかりを食べるマッドサイエンティストの上石神井蓮子、7話ではそば屋なのにぜんざいを食べてる。他にも踏み台にされて喜ぶドMの山田薫子、ブラコン姉が乗ってる赤のR30スカイラインなどなど、原作にはないオリジナリティのある変なこだわりを盛り込むところに水島努監督らしさが出てるし、今これと同じようなことをやろうとしても内容的に不可能な部分が多いので、この時代にしかできなかった要素がたくさんある作品。


・ Mnemosyne-ムネモシュネの娘たち-(2008年2月3日放送)

AT-X開局10周年記念作品として製作された全6話のXEBECオリジナル作品。能登麻美子・釘宮理恵・檜山修之・大原さやか・石田彰などの豪華声優陣でSF要素のあるエロティックバイオレンスをやるという斬新な企画。本筋そのものは地味なんですが、クイーンズブレイドのメローナみたいなおっぱいキャラではなく見た目の幼いキャラでくぎゅが濡れ場を演じるというのはとても貴重な気がする。時代設定が割と古くて通信手段がポケベルであったり、警察との機密情報をやり取りする場面では電話ボックス同士で会話をするという懐かしさ全開の描写がいくつもある。昔の時代劇や刑事ドラマみたいなことをやりながら天使・不死者設定もあるという風変わりな作品。そういう意味では独自性があって面白いアニメだと言える部分もあると思います。


・ 変ゼミOAD(2010年7月23日発売)

全13話のTVシリーズもあるんですが、個人的に好きなのは上坪さんが監督を務めたOAD版。原作自体がコアな変態ネタを売りにしてるので下品でキモい部分がありながらもメインの声優にざーさんと石田彰さんがいるだけで和やかな学園アニメに見えてしまう、、いやさすがにそれは言いすぎかな笑。OAD2の百合パートや貧乳TKB見せ、TVアニメ『そふてにっ』に引き継がれているオシャレアイキャッチ、とくに特徴的なのは肉感たっぷりの手の描き方ですね。この妙に肉肉しい手によって変態度がパワーアップしてる。万人にはおすすめできないけど味わい深い作品に仕上がっています。


・ Baby Princess 2Dぱらだいす0(2011年7月20日発売)

ジュエルペットサンシャインと同時期に制作された変なことをやらせたら右に出る者はいないと言われる稲垣監督のOVA作品。主人公と19人の姉妹が繰り広げるハーレムモノという世にも奇妙な電撃G's magazineの読者参加企画。本編はサービスシーンを詰め込んだだけのしょーもない内容なんですが、クソダサダンスEDが最高なんですよね。アニメのダンスEDでこの作品が話題に出てくることはないだろうし、OPの序盤にも踊ってるんですが、登場キャラの多さをMV風のダンスでまとめるところが皮肉にも至極真っ当な手段なんですよね。理にかなった手法なのにやってることがクソダサい。これが2015年冬の聖剣使いの禁呪詠唱、通称ワルブレにもちゃんと受け継がれていたからこそ誰もが認める怪作に仕上がったんじゃないかと私は思うのであります。


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